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ITエンジニアはスキル転換しないと2030年、半分の人が職を失う

2019年11月11日

IT人材不足のわりには給料上がらないシステムエンジニア

世の中人材不足である。

トラック運転手、中小企業の後継者不足、保育士不足、システムエンジニア不足。

しかし、不足不足と言われても給料が劇的に上がっているわけではない。

なのに、不足と言われてもいまいち納得できないのだ。

そこでIT業界の人材不足について詳細に分析し、自分のライフプランについて真剣に考えておこうと思う。

結論から言ってしまうと、IT人材が不足しているというのは私がふだん担当している領域ではないのだろう。

だから給料も上がらないのではないかと思うんだ。

IT人材不足

目次【本記事の内容】

IT人材不足の詳細

経済産業省が以下の報告をまとめている。

IT人材需給に関する調査について

1.3.2 IT 人材需要の試算方法
(1) 現在の IT 人材需要
2018 年時点での IT 人材需要は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)による企業アンケート調査の結果13をもとに需給ギャップを試算し、その需給ギャップ(需要が供給を22 万人上回る)と 2018 年の IT 人材数(供給数)の合計とする。

現時点で22万人のIT人材が不足しているそうだ。本当か!少し疑わしい。

IT人材受給に関する調査は国勢調査の回答からIT技術者数を算出している。

情報処理推進機構(IPA)が毎年出しているIT人材白書のITエンジニアは以下の統計となっている。

 

 

毎年結構な勢いで増えているのだがこれでも22万人足りないのだという。NTTデータグループ(連結従業員数127,329人 会社四季報より)がもう2社できるぐらいの需要が有るということだ。

22万人月 × 12ヶ月 = 264万人月

1人月を100万円で考えてれば 2,640,000,000,000円・・・・。2兆6千億円の売上かぁ。。(遠い目)

しかし本当であろうか? 22万人不足しているといっても漠然とその数値を真に受けるようではシステムエンジニアやプロジェクトマネージャは務まらない。

単純に不足していると言うが、

ポイント

  1. 量が不足しているのか?
  2. 質が不足しているのか?
  3. それとも値段が高すぎて買えないということか?

量、質、コストの観点でどのような組み合わせのパターンが有るかと言うと以下のようなパターンだ。

No. 現実
1 単純に量が増えても問題は解決しない。(人が足りない。猫の子も借りたいのに、新卒さえ入ってこない)
2 頭数はいるにはいる。給料もそれほど高いわけじゃあない。スキルがイマイチかミスマッチ。
3 オフショア(中華)にお願いしたら90万とか。やすくねえ!確かに北京大卒とか頭はよくてスキル高そうだが。
4 猫の手も借りたいと言ったら協力会社既存メンバー10名に対して6名も新人つれてきた。。ごめん、HTMLとJAVA、JAVA Scriptがわからないと困るのだが。
5 人手不足を盾にして、来年から一律全員20%の単価アップをお願いします!と言ってくる。その協力会社で仲の良い人に、「給料あがった?」って聞いたら、「全然です!」ってどんだけ~~
6 AI、IoT関連のプロジェクトやろうとしてもみんな研修をかじっただけ。AIの強い会社にお願いすると500マソとかどんだけ~~
7 AI、IoT関連の(以下略)

量の人材不足

量が足りないと言うだけであれば増やせばいいではないか。

どこかの○士通さんがやったみたいにスタッフ部門からシステムエンジニア、営業に職種転換させる。

定年を70歳まで延長する。

でもそんな事をしているIT会社を聞いたことはない。

中途採用でヘッドハンティング

○士通さんの裏事情もネット情報だからどこまで本当か知らないが、本気で職種転換させるというよりはリストラ目的との噂も。

私が転職したときは東京から地方への転職だったせいもあるが、300万円年収ダウンだ。人が足りないと言う割に金は払いたくないらしい。

 

質の高い人材不足

人類が誕生して以来、有能な人材というのはいつも不足している。それは言うまでも無いのだが、企業が求めているのはその企業にあった給料テーブルで働いてくれてかつ高スキルの人材ということになる。

そんなひとは管理職になっていくか、別の待遇の良い会社に転職していくか。

別の会社からヘッドハントしようと思うと高いコストがかかる。

適正コストの人材不足

そんなに人材不足ならもっと高い金を払ってでも人材の争奪戦が起こっているのじゃあないか?

そう思うのだが、新聞を賑わしているのではAI人材やビッグデータ人材、セキュリティ人材が足りないという話ばかり。

今までやってきたような顧客の要求をきいてそのとおりのシステムを作るという従来型のSI開発は減少していくだろう。

前の会社の役員のひとが、みずほ銀行統合プロジェクトが終わってしまって、

「あぁ、これからは自社サービス考えないと人月商売は無理ゲーになるな」

と言っていたのが印象に残っている。

AI人材については新人でも年収1千万円とか、年収3千万円とかすごい話が報道されている。

同じIT人材でも活躍するフィールドの違いでそこまで年収の違いが出るのが現実だ。

だったらそこのマーケットに飛び込んでいけばもっと収入があがるのではないか?

AIとか難しそうだし、自分にはムリだと思っている人もいるだろう。

偉そうなことを言っている私だが、AI関連の勉強はしているものの、難しい本ばかり積み上がっていき、なかなか理解できないでもがいている。

だが、そうも言っていられない状況が差し迫っているのだ。

 

2025年の壁

冒頭で出てきた以下の調査報告書。

IT人材需給に関する調査について

IT人材が不足するから大変じゃ!と書いているのだが、もう一方で以下のような警鐘を鳴らしている。

このグラフからすると従来型IT市場はすでに縮小期に入っているのだ。

IT人材動向

 

先端IT人材と従来IT人材

そもそも何をもって先端IT人材というのか?どういう状態だったら従来IT人材になってしまうのか?

この解釈は非常に難しいと思うのだが、報告書で定義されているのは以下の通りだ。

IT 分野では、技術の進展が
早く、人材に求められるスキル等も急速に変化するため、IT 人材の需給は、IT 需要の構造変化にも影響される。特に近年、AI やビッグデータ、IoT 等、第4次産業革命に対応した新しいビジネスの担い手として、付加価値の創出や革新的な効率化等により生産性向上等に寄与できる IT 人材の確保が重要となっている。このような先端 IT 技術等に関連する市場を担う IT 人材を「先端 IT 人材」と捉える

AIやビッグデータ、IoT等と例示されているが、付加価値の創出や革新的な効率化等により生産性向上などに寄与できる人材ということになる。

例えばRPAをつかって、システム改修を最小限にして抜本的な業務プロセス改革を推進できる人材なども先端IT人材といえるだろう。

私はパッケージ導入の仕事をしているが、いつも顧客から求められるのは以下のような質問だ。

  • パッケージ入れたらいくら売上あがるの?
  • パッケージ入れたらいくらコスト削減できるの?

この質問にはいつも困ってしまう。

私が扱っているパッケージは基幹システムになるものだからはっきりしたメリットを出しづらい。

だがそんなことで困っているようだと駄目だ。

革新的な効率化等を推進できるようではないと先端IT人材とは言えないだろう。

 

従来IT人材の憂鬱

そうは行っても従来型の仕事が急になくなるわけではない。IT人材の中にはCOBOLを新入社員からずっとやっていてそれしか知らないという人もいるだろう。

そんな人達に会社が急にWEBシステム開発プロジェクトにアサインするとは思えない。まだ需要があるうちはCOBOL案件をやらせておくのがええやんって思うのが経営者の考えることだろう。

そしてCOBOL案件の需要がなくなったころに突然

「WEB案件をやれ!できないのならばこの会社にきみの居場所はないよ」

って言われるのだ。私が前にいた会社でもリストラはあったし、○士通や○ECのやり方を見ていれば終身雇用など信じているのはバカとしか言いようが無いだろう。

会社に都合のいいように使われないように、自分のスキルがコモディティ化しないように自分の面倒は自分が見るしか無い。

それでも行動に移せない人に向けて以下のチャートを示しておこう。

IT人材需要
(IT人材白書2019から)

このグラフを見るとIT人材の不足感が半端じゃないから大丈夫だと思うだろ。

たしかにリーマンショックのときには過剰感があったIT人材もそれ以降は不足感がましている。

ただ、2011年ぐらいから働き方改革でIT業界に対するイメージが確実に変わってきていることだ。

新3K(きつい、かえれない、給料安い、結婚できない、くさい、きもい)と言われたシステムエンジニア。

2008年ぐらいまでは残業をバリバリやって稼ぎまくっていた。

IT業界は不人気だったから、新入社員もどこかネジが一本抜けた(良く言えばキャラがたった)やつが多かったと思う。

ところが2011年ぐらいからはいってくる新人さんたちの優秀さには舌を巻くことがあるのだ。

大学生の時に高度情報処理試験受かっている人とか、この作業は1日はかかるなと思ったら1時間ぐらいで終わって、嘘つけよwと思ってみたら本当に終わっていた事件とか、今でも飲み会でその話をさかなにされるときがある。

金融業界に就職していた優秀な学生さんたちが、IT業界に目を向けてくれているのではと推察している。

そういう人たちと縮小するマーケットで争っていかなければならない。

 

45歳以上は先端IT人材にならないと確実にリストラか!?

若い人も今は従来型ITエンジニアとして働いている人が多いだろう。

だから今の若い人も従来型ITエンジニアとして一定割合は残るはずだ。

2030年。

あと10年だ。もう一度このグラフをみると従来型ITエンジニア市場規模は現在の半分程度になっている。

2030年といえばわたしは50歳を過ぎているが、2011年頃から入社してきた優秀なITエンジニアと勝負できるだろうか?

給料は高いのであれば、それなりの出来高をあげなければならない。

縮小する市場で勝負するか、プロジェクトマネージャもできて、従来型ITプロジェクトも分かっている先端ITエンジニアになるか?

IT人材動向

 

まとめ

最後に面白いグラフを出しておこう。

昨年のIT人材白書だとリーマンショック前も今と同じぐらい人材の不足感が高かった。

私は2005年から2008年まで毎年1500時間ほど残業をしていた。

平たく言うと二人分の時間を働いていた。

不人気業界だったから人が集まらなかったし、やめていく人も多かったし。

ところがリーマンショックがおこってあっという間に人あまり状態になったのである。

私の残業も2009年は400時間ぐらいになった。

人並みの生活が送れるとおもっていた。

会社が吸収合併されて、給料が200万下げられて、残業代も出なくなって、沖縄に転勤させられるまでは。(沖縄は大好きになったので結果オーライだ)

次はいつリーマンショック級の不況がやってくるか誰にもわからない。

準備を怠るな。

 

さて、この「IT人材需給に関する調査について」報告書はどんな前提で2030年までにIT人材が足りないと言っているのだろうか?

みなさんも一読されてはいかがだろうか。

そうすれば給料が上がっている人はなんで上がっているか?将来も上がり続けるのか?給料が上がってない人はなんで上がらないのか?リストラされないのか?

そんな事を考えるきっかけをくれる報告書だと思います。

ITエンジニア受給
(IT人材白書2018より)

追伸 IT人材白書はなんで給料の事を統計データとして集めないのか? 毎回アンケートに給料のことを追加するようにお願いしているのだが。

 

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